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映画「グリーンブック」黒人ピアニストと粗暴な運転手の物語!あらすじ、感想‐ネタバレあり

グリーンブック

公式サイトより

2019年アカデミー賞脚本賞、作品賞、助演男優賞(マハーシャラアリ)を受賞

「グリーンブック」は天才黒人ピアニストと粗暴なイタリア系の運転手の、友情や差別を描いた実話物語です

これがアカデミー賞…?という気持ちも正直なくはないのですが、期待していたよりは楽しく鑑賞できました!

暗い映画ではありませんし、コミカルな部分も笑えるので気になる人は見て損はない映画です

このぺージでは「グリーンブック」のあらすじ、ネタバレあり感想、キャストを紹介します

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グリーンブック映画情報

タイトルグリーンブック
原題 Green Book
上映時間130分
日本での公開年2019年
製作国アメリカ
オススメ度[jinstar4.0 color=”#ffc32c” size=”16px”]

グリーンブックのあらすじ

1962年、ニューヨークの高級クラブで用心棒として働くトニー・リップは、粗野で無教養だが口が達者で、何かと周囲から頼りにされていた

クラブが改装のため閉鎖になり、しばらくの間、無職になってしまったトニーは、南部でコンサートツアーを計画する黒人ジャズピアニストのドクター・シャーリーに運転手として雇われる

黒人差別が色濃い南部へ、あえてツアーにでかけようとするドクター・シャーリーと、黒人用旅行ガイド「グリーンブック」を頼りに、その旅に同行することになったトニー

出自も性格も全く異なる2人は、当初は衝突を繰り返すものの、次第に友情を築いていく…

ラスト、ドクターシャーリーはトニー・リップ(とその家族)とクリスマスを過ごすほど仲が良くなるのだった

グリーンブックの感想-ネタバレあり

グリーンブック 感想

めちゃくちゃテンポの良い映画でびっくり!

黒人差別を描いた映画は色々ありますが、「グリーンブック」はその中でもかなりテンポが良い映画です!

差別がテーマになると物語が弱くなったり、逆に感動系に振り切ってしまいそうですが本作は問題提起とコミカルさのバランスが良いように感じました

暗く重くならず、かといってギャグになり過ぎず
男同士の友情は感動するし、自分の中にある無意識の差別にも気づかされる

映画をエンタメとして鑑賞する私には心地良いスト―リーでした

「グリーンブック」ではお行儀の良い黒人ピアニストと、粗暴でガキ大将みたいな白人運転手の交流を描いています

最初は黒人に対して壁を作っていた運転手トニーリップですが、彼の孤独さや信念、虐げられる様を見てだんだんと意識を変えていきます

その意識が変わる感じがとても自然で、かなり驚きました

人間の思想や意識が変わる過程を描くのは難しいかと思います

急に嫌いだった人を好きになったり、敵対していた人と脈絡なく打ち解ける映画に辟易した経験がある人もいるでしょう

しかし本作では2人が友達になっていく過程になんの違和感も感じませんでした

これは脚本の見せる技でしょう

見事なストーリーラインのおかげで、本作を最初から最後まですんなり楽しく鑑賞できました!

たまに不穏な空気になるので、誰か死ぬのかな?バッドエンドかな?とハラハラしましたが、特にそういう事はありませんでした

ドクターシャーリーが差別を受けてしまう描写はありますが、痛々しい物ではありませんし、トニーリップがその都度助けてくれるので嫌な気分にならずにすみました

(黒人差別の映画を見ると、昔授業で見た黒人が放水されたり殴られたりする動画を思い出すので結構胸が痛みます)

トニーリップが持ち前の手の速さで差別をする警察官を殴る場面があるのですが、その時は「よくやった!もっとやれ!」とさえ思いました

でもその後、ドクターシャーリーは彼に言うのです

「暴力は負けだ。勝つには上品さをもってしなければ」

これは黒人(差別されてきた人)だから言える言葉かと思います

暴力に出れば「黒人はやはり野蛮」だと言われ、さらに差別が強くなるからドクターシャーリーは絶対暴力には出れないんですよね

逆に言えば「殴ることができるトニーリップはそれだけで優位」なんです

その構図に気づいた時、「もっとやれ!」なんて思ってしまった自分を恥じました…

特に天才ピアニストのドクターシャーリーは「黒人のくせにお高くとまっている」と黒人から白い目で見られ、「黒人のくせに」と白人からは嫌な目で見られる

お金持ちのVIPピアニストでも、「ルール」だからと「丁重に」いろんなことを断られる

孤独なドクターシャーリーが唯一怒り、自分はなんなんだ!と声を荒げるシーンは特に印象的でした

 

どんなに才能があっても、お金があっても、アイデンティティを否定され続ける苦しみと言うのは私には分かりませんが、想像してみるととても胸が痛みます

そういう意味では胸をぎゅっとしめつける映画なのですが、その苦しい部分を音楽やトニーリップのコミカルで優しくて可愛い部分がマイルドにしてくれています

だから暗く辛い気分にならずに、エンディングでは胸がほっこりしました!!

見て良かったなと思える映画でしたね

「グリーンブック」のここに注目!

  • 音楽は人種関係なく人を結び付ける
  • 粗暴なトニーリップの可愛さ
  • ラストの美味しそうなクリスマス料理
  • ドクターシャーリーの笑顔

グリーンブックのキャスト




監督ピーター・ファレリー
トニーリップ(バレロンガ)ビゴ・モーテンセン
ドクターシャーリーマハーシャラ・アリ
ドロレスリンダ・カーデリニ
オレグディミテル・D・マリノフ
ジョージマイク・ハットン

個人的にはアカデミー賞助演男優賞を受賞した黒人ピアニスト役のマハーシャラ・アリより、粗暴なトニーリップを演じたビゴ・モーテンセンの方が好き!

ケンタッキー・フライド・チキンを頬張り、食べかすを服につけて人をすぐに殴り、咥えたばこで食事をする

ザ町のゴロツキですが、妻に手紙を書いたり子供を愛したり、可愛い姿が印象的でした

どうでもいいのですが、私咥えたばこで喋る役に弱いんですよねー…
絶対「博士の異常な愛情」のストレンジラブ博士の影響だと思うのですが、鑑賞中ストレンジラブを思い出して気が気じゃありませんでした…

それを差し引いてもワイルドなトニーリップは素敵でした!

まとめ

グリーンブック 映画

アカデミー賞受賞作「グリーンブック」

衝突し合う男同士が友情を育む物語としてみても、差別を描いた作品としてみても非常に面白い良い映画に仕上がっています

ノリとしては黒人・女性差別を描いた映画「ドリーム」に近いですね

ドリームまでノリノリな感じゃありませんが、笑えるシーンも多いですし、見て損はしない映画です

ぜひ鑑賞してみてください!

本作とは毛色が違いますが、非常に興味深い作品です