ソロモンの偽証 後篇・裁判
原作:宮部みゆき 公開:2015年 上映時間:146分
前半はクライマックスへのレールを敷いただけ。
さて後半はどうなるのだろう?という疑問を持って見ると拍子抜けしてしまう。
つまりワクワクの消化不良。
さらに後半は146分と長くなっているので、重い内容ゆえに途中でダレます。
目次
あらすじ
被告人大出俊次(清水尋也)の出廷拒否により校内裁判の開廷が危ぶまれる中、神原和彦(板垣瑞生)は大出の出廷に全力を尽くす。
同様に藤野涼子(藤野涼子)も浅井松子(富田望生)の死後、沈黙を続ける三宅樹理(石井杏奈)に証人として校内裁判に出廷するよう呼び掛ける。
涼子は柏木卓也(望月歩)が亡くなった晩、卓也の自宅に公衆電話から4回の電話があったと知り……。
基本的に前作を見ていないと内容がよく分からないです。
分からないまま見てもつまらない映画なので、そこは注意です!
しかし!
後半の見せ場である学級裁判は、レビューサイト言われているのです。
「お遊戯会みたい」と。
お遊戯会ですよ? なぜそう言われているのかと言えば、やはり人の死について扱っているのに、子供たちだけで解決しようとしている、学級裁判が薄い、という理由があげられています。
前半の勢いが全くなく、失速してしまっている。
さらに言えば、学級裁判という設定が生かされていないのかもしれません。
それは次への展開の持って行き方、キャストの演技に関係があります。
宮部みゆきが書いた原作の「ソロモンの偽証」は単行本515ページで6巻もあります。
それだけ細かく、事件や人物も深く掘り下げて書かれているのです。
そんな物語を4時間で収めようというのも、無理な話ですよね。
ワンクールドラマで放送していたらまた違った感想があったでしょう。
色々あったけど、中学生だから仕方ないよね、で済ませられる方は本作に「まあまあ良かったよ」という感想を抱くかも。
ラストに感動するか、白けるかはほんと人それぞれです。
キャスト
藤野涼子
板垣瑞生
佐々木蔵之介
夏川結衣
永作博美
黒木華
小日向文世
尾野真千子
本作でデビューし、役名を芸名とした主演の藤野涼子をはじめ、生徒役となる主要出演者はオーディションによって演技経験を問わず選定されました。
1クラス分の生徒役を選ぶため、オーディションは日本映画史上最大規模のオーディションになりました。
まあ演技経験問わずなので、キャストには期待しない方がいいです。
味のある演技だよ、とか間の撮り方が素晴らしい!とか。
そんなものは無いので。
良く言えば、若々しい子供たちの率直な演技が見られます。
最後に一言
この映画はいったい誰に向けられて制作されたのでしょう?
サスペンス好きの中高生かな。
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