原題:RISE OF THE PLANET OF THE APES 公開2011年 上映時間:106分
猿の惑星シリーズの一つ。
アルツハイマー病の新薬を投与された天才猿と、身勝手極まりない科学者のお話。
デジタル映像はすごく綺麗で、猿の動きも自然だったけれど、ストーリーがいまいち納得できませんでした。
動物実験をする人間が悪い!知能を持った猿は恐ろしいよ!そんなことが言いたかったのかなー。テーマをよく掴めませんでした…。
あらすじ
衝撃的なラストシーンで話題となった『猿の惑星』の前日譚(たん)をひもとく話題作!
舞台は現代のサンフランシスコ。高い知能を持つ猿のシーザーは人類に裏切られ、自分の仲間である猿を率い、自由のために人類との戦いに向けて立ち上がることに。
人類のごう慢さが、猿の知能を発達させてしまう要因となり、人類にとって最大の危機を巻き起こしていく。
はっきり言うと、主人公の科学者ウィルが悪いです。誰が何というと、彼のせいです。
ウィルは製薬会社のいち会社員です。アルツハイマーの父を持つ彼は、新薬の研究に没頭していました。そこで出来たのが「ALZ112」という薬。
動物実験として「ALZ112」を投与されたメス猿は知能レベルがあがり、人間の子供よりも頭が良くなってしまいました。
暴れて銃殺されたそのメス猿には息子がいました。ウィルは猿にシーザーという名前を付けて、家で飼うことにします。
会社の猿を家に持ち帰り育てるなんて、かなり自分勝手な科学者ですね。
しかもウィル、会社の薬を盗み、父親に投与しちゃいます!
おいおい!人体実験じゃねーか!!
僕が研究した新薬だから大丈夫~、って感じでしょうか。
確かに薬を投与されたお父さんは記憶力が戻り、アクティブになり、病気を克服します。
しかし新薬に対する抵抗反応が出てしまい、お父さんは結局死んでしまいます…。
シーザー保護施設へ
うっかり人間を襲った猿のシーザーは、霊長類保護施設に入れられます。
そこにはバカな猿ばかり。シーザーはストレスがたまります。
なんで他の猿はウホウホ言うの?怖い!というシーザーの顔は可愛かったけれど。
保護施設で働くランドンは猿を乱暴に扱います。
放水していじめたり、スタンガンでびびらせたり。
でもやんちゃな飼育係ってだけで、猿をいじめ殺したり、そんな事はしません。
主従関係を猿に分からせようとしていただけです。
でも顔が怖いし、ハリポタでマルフォイ役を演じていたし、悪いヤツに見えてしまうんですよねー。
そんなランドンは最後に、猿に殺されます。
別に死ななくても物語は成り立っていたと思うのですが…。
シーザー人間を襲う
動物実験で猿をいじめる人間たちが許せないのか、シーザーは猿を引き連れ保護施設を脱走します。
そして新薬会社に行き、被験体の猿を逃がし、警察に攻撃をしかけます。
こえーー。
しかもシーザー、喋るようになります。
猿が喋った!!
シーザーとその仲間が街で暴れまくるシーンは圧巻でした。
力の強いゴリラが「ウホウホ」言いながら迫りくるのは怖いです。
絶対逃げられないもん。
ラスト
警察の検問を強引に突破したシーザーたちは森に逃げます。
そこでやって来たウィルが言います。
「僕のせいだ、ごめんねシーザー。お家に帰ろう」
今さら何言ってんだ!このヘボ科学者!
お前のせいでシーザーは頭が良くなりすぎて「自分のアイデンティティはなんだろう?」とか考え始めたんだぞ!
「シーザーは家族だ」とか言いながら、首輪を付けて引っ張るし。
シーザーは「森が家だ。仲間もいる」と告げ、ウィルを抱きしめます。
普通にしゃべるんだね、シーザー。怖いね、進化。
最後にウィルはニコっと小さく笑って、映画は終わります…。
いや、ニコっじゃないよ!このマッドサイエンティスト!!
感想
登場人物に魅力的な点がなかった。
人間も猿も、キャラクターがたっていなかったので、感情移入ができませんでした。
猿と人間どっちを応援したらいいのか分からなかったので、映画にのめり込むのが難しかったです。
続編「猿の惑星:新世紀」も出ているそうですが、今のところ興味はないです。
キャスト
監督:ルパート・ワイアット
ウィル・ロッドマン – ジェームズ・フランコ(関智一)
キャロライン・アランハ – フリーダ・ピントー(東條加那子)
チャールズ・ロッドマン – ジョン・リスゴー(阪脩)
ジョン・ランドン – ブライアン・コックス(稲垣隆史)
ドッジ・ランドン – トム・フェルトン(阪口周平)
シーザー – アンディ・サーキス(チョー)
まとめ
エンタメ映画としては面白い!!でも猿の惑星の冠は要らなかった…。