原題:LOVE 公開:2011年 上映時間:84分
観客をなめてるのかってほど曖昧な映画!
製作者はどういう意図で映画を作ったのでしょうか。
ピースは与えられるけど、明らかに足りないし、絵もない。
どう解釈すればいいのか分からん!そんな状態です。
SFには、宇宙にはロマンがあるんですよ!夢があるんですよ!
そのロマンや夢をはき違えているんじゃないでしょうか。
語らない部分は自分たちで想像してね、って手法がキライなのですが、この映画はその手法の最たるものなのではないでしょうか。
だから評価が低いのだと思います。
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主人公は、謎の物体を調査をしに宇宙へ出た宇宙飛行士リー・ミラー。
しかし宇宙ステーションと地球との交信が急に途絶えてしまいます。
なんでも地球でマズイことが起きたとか…。
そのマズイことってなんだよ!
核戦争か何かでしょうか。人類はどうやら滅亡したようなのです…。
ミラーは宇宙でただ一人きりの地球人になってしまいます。
「ムーン:月に囚われた男」「2001年宇宙の旅」のような設定ですね。
しかし劇的な展開はもうありません。ある意味衝撃的なエンディングは待っていますが…。
地球との通信が途絶えて6年たっても、宇宙飛行士ミラーは生きています。
酸素供給も区域によっては停止されていくのに…。
ペットボトルのお茶を飲んだりします。
おい、そのペットボトルはどこで入手したんだ。
それから何分かは、音楽と映像だけの世界になります。
ミラーがステーションでたんたんと生活するだけ。
いや、いいんですよ。語らずとも、ミラーの孤独は伝わって来るし、映像は綺麗ですから。でもどこかミュージックビデオみたいで、映画っぽくない印象を受けました。
ある男の日誌
ある日ミラーは船内で、南北戦争の兵士だったリー・ブリックという男の日誌を見つけます。(スタンリー・キューブリックから取ったのかな)
戦争シーンや誰か分からんが男たちのインタビュー映像も流れます。
でもイマイチ意味が分かりません。
そのシーンを今見せることで、観客に何を想わせたいのでしょうか?
そして突然あらわれるノスタルジックな人工建造物。
中に入ると、螺旋階段や書斎があったりなんかして。
ミラーはそこで分厚い書物を見つけます。タイトルは「ラブストーリー、黙想、物語、人間の条件の記憶集」です。
なんのこっちゃ。
地球、最後の男のラスト
突如巨大コンピュータが動き出し、人工知能がミラーに接触。
どうやらすべての人間の歴史が、コンピューターに保存されているようです。
今まで流れた知らないおっさんたちのインタビュー映像は、コンピューターに保存された人々の記憶、あるいは人間自身ということでしょうか。
ミラー自身もそこに記憶されます。
そして人工知能が言います。「これは人類と機械の素晴らしい共生です。あなたは一人じゃありません。あなたが感じたことは他人も感じています。それは愛です」
最後に原題の「LOVE」という文字が出て、映画は終わります。
最後の人工知能のセリフが良く分からなくて3回くらい聞いちゃいました。
でもやっぱりよく分からないままでした。
私がバカなのでしょうか…。
超哲学的
内容が哲学的過ぎます!
全体的に映画「2001年宇宙の旅」をモチーフにしているせいでしょうか。
しかしあの映画はまだ解釈の仕様がありました。
本作の言いたいところはなんとなーく分かるんですよ!
人間の存在それは記憶ではないか? でもコンピューター内の蓄積されたデータは人間なのか? 認識して繋がることが愛なんじゃないか?
私の解釈はそんな感じですが、もっと万人に伝わるように構成した方が、映画らしく楽しめるのになーと思っちゃいました。
ゲーム「SOMA」のような
SFホラーゲームに「SOMA」というものがあります。
ロボットが自分を人間だと言ったり、地底を探検したりするゲームで、その物語はとても秀逸です。
ゲームでも地球は絶滅しているのですが、人間の記憶はデータとしてチップに保存されています。
その中で人間は生きているのです。
チップは宇宙へと放たれ、人間は半永久的に存在し続けるというエンディングです。
本作「地球、最後の男」とはゲームはちょっと違いますが、言いたい事は似ているんじゃないかなーと思います。
まとめ
映像は綺麗!!音楽もいい!!でも物語が言葉足らず過ぎます。
難しい映画です…