原題: THE ADVENTURER: THE CURSE OF THE MIDAS BOX 公開:2013年 上映時間:98分
イギリスで大ヒットした冒険ファンタジー小説の映画化作品。
なんでも原作は次のハリーポッターと言われるくらい面白い小説らしいです。
しかし映画はあまりヒットしなかったようで、評価が軒並み低いです。
シャーロックホームズのような冒険をもりこんで、ハリーポッターのようなファンタジーに仕上げたかったせいか、中途半端な映画になってしまいました。
あらすじ
舞台は19世紀のロンドン。
7歳のマライアの元へ、ウィルという男が突然やってきます。
その直後に両親が失踪。続けて弟が誘拐されてしまうのです。
再び現れたウィルは、家族をさらった黒幕について話します。
なんでも黒幕は、あらゆるものを黄金にかえてしまうという伝説のミダスの箱の力を手に入れ、世界を支配しようとしているとか。
ちょっとインディージョーンズっぽいですね。
マライアは家族を救うために、ウィルと協力して敵組織に挑むのです。
文字で読めばそれなりに面白そうですね。敵組織、お宝、狙われた家族の命などなど冒険心くすぐるワードがいっぱいです。
確かに次のハリーポッター的小説、と言われるのも納得です。
しかし!!
原作小説は高評価なのに、なぜ映画は失敗してしまったのか。
それは物語そのものではなく、展開にありました。
グダグダな展開
ハリーポッターもそうですが、ファンタジー系のお話って説明が多いんですよね。
魔法がどうだとか、マグルはこんな存在だとか、呪文の唱え方だとか。
でもハリーポッターの映画は、うまくはしょるところははしょって、原作小説を読まなくても楽しめる構造になっていたと思います。
しかし本作「マライアと失われた秘宝の謎」は、はしょり方が雑なんです。
面白い小説の、面白い部分をそぎ落として、要らない肉の部分を残してしまいました。
だから「そのシーンはいるの?絶対必要だったの?」なんて思っちゃうシーンが多いのでしょう。
グダグダな展開は見る者を疲れさせ、結果低評価になってしまったんだと思います。
子供が楽しむ分には気にならないかもしれませんが、大人が見ると「だるいなー」となる作品ですね。
ここはすごい!
本作の唯一の魅力は19世紀ロンドンのセットや衣装にあります。
ほめるとしたら、その美術部分でしょう。
特にマライアのスーツはかっこいいですね。イギリス独特のくら~い雰囲気のせいであまりはっきり人物の顔や衣装が見えませんでしたが、それでもマライアのかっこよさは伝わってきました。
マライア自身は別にかっこよくないです。彼もグダグダしているので。
キャスト
マライア…アナイリン・バーナード
サーシャ…メラ・キャロン
ウィル…マイケル・シーン
オットー…サム・ニール
モニカ…レナ・ヘディ
チャールズ…ヨアン・グリフィズ
監督 :ジョナサン・ニューマン
原作:G・P・テイラー
まとめ
イギリスで大ヒットした冒険ファンタジー小説の映画。
そんな触れ込みでも不人気なくらい中身がお粗末なので、期待して見ると損をするかもしれません。