原題:SHERLOCK: THE ABOMINABLE BRIDE 公開:2015年 上映時間:90分
ドラマファンのための、ドラマ番外編を、映画として売り出したビジネス作品!
ドラマを知らない人が見ると「??」な状態になりそうです。
実際ドラマシリーズを全て見た私ですら理解できない箇所がいくつかありました…。
ストーリーも期待したほどでは無く、やはり面白かったのはシーズン2までだなーと改めて思いました。
映画館でお金を払って見なくて良かったです。
あらすじ
1895年冬。
トーマス・リコレッティは数時間前に自殺したはずの妻が、古いウェディングドレスを身につけて現れたことに驚愕します。
そしてこの世に怨念を残したまま逝ったリコレッティ夫人の幽霊は、ロンドンの街をさまよい次々と男を殺しまくるのです!
探偵シャーロック・ホームズ(ベネディクト・カンバーバッチ)と相棒ジョン・ワトソン(マーティン・フリーマン)は幽霊なんて存在しない!と調査に出ます。
しかし死んだはずのリコレッティ夫人は、殺人を続けます。
一体どういうことなのか??
死んだ人間がどうやって蘇ったのか?なぜ男を殺すのか?
ワクワクドキドキしてくる上質なミステリーですね!!
ラスト
次々とロンドンの男を殺していたのが、ロンドンの女たちでした。
つまり街の女たちが代わる代わるウエディングドレスを着て、死んだリコレッティ夫人のフリをして、殺人を犯していたわけです。
その理由は、女性差別や女性蔑視にありました。
女性を傷つけ、ぼろ雑巾のように捨てた男に、ロンドンの女たちが復讐していたわけですね。
すごく微妙な結末…。
死んだ人間が人を殺す!?という謎は非常にワクワクできたのに。
結末はおよそ納得のいくものではなく、正直ガッカリしました。
「すごい謎だよ、すごい謎だよ」と期待させておいて、蓋をあけたら「実はしょうもないトリックと結末なんだよ、難しく考えすぎだよ視聴者さん」と制作側から言われたような作りになっているのが、またなんともがっかりです。
記事を書いていると腹が立ってきました。
ドラマはもっと面白かったはずなのになー。残念です。
感想
そもそもの問題は時代ですよ。
ドラマシャーロックはテクノロジーが発達した現代で、あのシャーロックホームズが生きていたらどんな捜査をするのか、を楽しむドラマなんです。
しかし映画では舞台が19世紀のロンドンなのです。
シャーロックのパラレルストーリーなのかな??
それはそれで、コナン・ドイルが書いた19世紀のシャーロックホームズを、俳優ベネディクト・カンバーバッチで楽しめるからいいかもー。
なんて思っていたら、急に現代に戻ります!!唐突に!!
実際はホームズが頭の中で19世紀に行って事件を調査していた、というオチでした。
妄想というか、夢オチと言うか…。
現代なんかに戻らず、そのま19世紀ホームズを見せるだけで良かったんじゃないの??なんて思いました。
モリアーティまた出るの??
本作では制作陣お気に入りのモリアーティ教授も出てきます。
わたしシャーロックのモリアーティ教授って嫌いなんですよね。
かっこよくもないし、知的にも見えない。
何一つ魅力的なところがないんですよ。
頭がおかしい奴という演出で銃を舐めるようなチープなヤツだし。
ただでさえ、シャーロックとワトソンでゲイ気味なドラマなのに、モリアーティ教授のせいでさらにゲイ度が増していくし…。
(批判はあると思いますが、実際そうとしか見えないシーンが多いです。キスしようとしたり…)
このままシャーロックという作品はドラマなり、映画なりで続いて行くと思いますが、もう付き合いきれませんね。
吹き替えも言葉足らず過ぎて、誰が誰のことを言っているのかよく分かりませんでしたし。初めてシャーロックを見る人は序盤の方で置いてけぼりにされたんじゃないでしょうか。
キャスト
シャーロック・ホームズ – ベネディクト・カンバーバッチ
ジョン・ワトスン医師 – マーティン・フリーマン
ハドスン夫人 – ユーナ・スタッブス
レストレード警部 – ルパート・グレイヴス
マイクロフト・ホームズ – マーク・ゲイティス
モリアーティ教授 – アンドリュー・スコット
フーパー – ルイーズ・ブリーリー
まとめ
本作は映画として制作されたんじゃありません。
イギリスでテレビ放送されたものを、20分ぶんの映像をつけたして、外国では映画として売り出しているのです。
本作は日本で劇場公開された後、すぐにNHKで放送されました。
つまりドラマ番外編の域を出ないという事です。
19世紀の衣装はとっっってもかっこ良くて痺れましたけどね!!