愛と性欲をテーマにしたエロ映画「ラブ3D」
エロ動画を見れない思春期の男子にはイエーイな映画ですが、
愛と欲について考えたい、何かを感じ取りたい大人にはイマイチな映画になってます。
おしゃれな雰囲気、音楽、映像は好みですが、主人公の男がムカつくんですよねー。
ストーリーの平凡さも相まって、個人的評価は低い。
*合体シーンにはモザイクがかかっています
映画情報
タイトル | ラブ3D |
原題 | LOVE |
公開 | 2015年 |
上映時間 | 135分 |
ラブ3Dあらすじ
年明け。電話が鳴る。マーフィーは目覚める。傍には若い妻オミと二歳の息子ギャスパー。
彼は留守番電話を聞く。
元カノ、エレクトラの母だ。心労で声がやつれ、娘から連絡はなかったか知りたがっている。
エレクトラはずっと行方不明なのだ。母は、娘に何かあったのではないかと心配している。
いつまでも雨のやまない一日、マーフィーはアパートにいて、彼の生涯最大の愛を思い返す。
エレクトラとの二年間を。
いつまでも続くはずだった、駆け引きに満ち、時に行き過ぎた、過ちだらけの、焼けつくような情熱の日々を…。
そもそもマーフィーはなぜ大好きなエレクトラと別れたのか?
浮気したからです。そうです浮気相手との間に子供が出来てしまったので、成り行きでその浮気相手と結婚したのです。
クズオブクズじゃないですか。
ただしこの男を非難できないのは、元彼女エレクトラさんが3pや乱行を提案していたからです。
その3Pの相手が浮気相手になってしまったんですね。
エレクトラ、かなりクレイジーですよね。
普通の感覚じゃないです。
というか本作にまともな付き合いをしている人間は出てきません。
あまりにも普通の現実から遠い所にいる人たちの、愛と欲の物語なのです。
主人公のマーフィーがクレイジーな元彼女とよりを戻したり、妻子を捨てるような展開にはなりません。
子供を抱きしめ、人生ってツライよ、なんて女々しく呟くのです。
浮気をしたのも、子供ができたのもお前の責任だろうが!
なのに人生ってツライわー、というのは本当に人生について考えてないように思うのです。
メソメソした女々しい男が、昔を思い出してまたメソメソするというストーリーは多くの観客がイライラしたことと思います。
濡れ場がメインってどういう事ですか
しかし、本作の目的はストーリーには無いのです。
本作の目的、それはやはり生々しいセックスシーンにあるのです。
監督がやりたかった事、表現したかった事はそこに集約されると思うのです。
まぁ日本のラブ3Dにはぼかしが入ってるので、陳腐なAVみたいな仕上がりになってますが。
正規バージョンを見たらまた印象が変わるかもしれません。
そうは言っても、興奮する目的でエロい映像がみたいなら、本作は不適切なので、その点は強く言っておきます。特に思春期の男子諸君!
正直な所、むだなエロ動画が反吐が出るほど大嫌いな私の率直な感想としては、思ってたより汚いセックスシーンでは無いな、といった印象です。
やたら赤い色調、ぼかし、うるさいギター音、悲しげな音楽、全てが重なってなんとなくアートな映像になっているからでしょうか。
主人公の男は汚い人間ですが。
監督の表現したかったシーンとその意図は、なんとなくその通りに伝わっているような気がします。
3Dにする意味は分かりませんけど。
監督曰く…
「愛しあう若いカップルの情熱を肉体的に、そして精神的に完全に再現する映画を作ることを夢見続けてきた」
本作はそんな監督の夢を叶えたんじゃないでしょうか。
確かに若いカップルの暴力的な欲と愛は描かれていたと思います。
主人公マーフィなんてまさしく若い男性って感じですし。
まとめ
ストーリーはスッキリしません。
演出はアーティスティックです。
万人受けはしませんが、どこまで絡み合ってるのか知りたい、もしくはイライラしたい人は見るといいでしょう。
セックスアートという映画ジャンルがあるなら、本作も仲間入りしていいんじゃないでしょうか。