原題:DARK PLACES 公開:2015年 上映時間:112分
『ゴーン・ガール』の原作者ギリアン・フリンによるミステリー小説「冥闇」を映画化!!
監督は『サラの鍵』などのジル・パケ=ブランネール。
田舎町で起きた殺人事件、少女ビリーの証言、有名事件の真相について話す殺人クラブ。わくわくするワードが沢山ある映画ですね。
原作者が『ゴーン・ガール』と同じ方とあって期待値も高めで鑑賞しました!
あまり話題にはならなかった作品でしたが、中々面白かったです!
あらすじ:始まり
8歳のときに起きた一家惨殺事件で生き残ったリビーのもとに、有名事件の真相について話し合う「殺人クラブ」から招待状が届く。
リビーが兄の犯行を目撃したと証言したことで、当時15歳だった長男ベンが終身刑を宣告された事件について話してくれれ、ば謝礼を支払うという。
凄惨な事件の被害者であるビリーには多額の寄付金が集まったが、気づけば使い果たしていた。
生活費に困っていた彼女は殺人クラブの申し出を受け、家族を襲った悲しい事件を振り返ることに。
あらすじ:兄のベンとその彼女
兄のベンは本当に家族を殺したのか?刑務所に服役するベン兄に会いに行くと、そこには受刑者でありながら充実した日々を送る男の姿が。
しかしベン兄はあの晩のことを話してくれない。
そこでリビーは事件の関係者を洗うことに。
ベン兄は悪魔崇拝をする麻薬キメキメの彼女との間に子供ができていた。
真面目なベン兄だったが、麻薬キメキメ彼女にはぞっこんで、お金を持って家を出ることに。
しかしリビー家族は貧乏でお金がない。母親は頭を悩ませていた。
そんな時ベン兄が幼女にいたずらをしたという噂が流れ、警察沙汰になる。
ベン兄はそんな事はしていない。
だが、父親が呑んだくれて家庭環境が最悪なベン兄は誰からも信じられなくて、幼女いたずらは実際会ったことのように扱われる。
母親はベン兄のことを信じたいが、部屋からは悪魔崇拝のノートと子供服が出てくる。
じつはその服は、彼女との間にできた子供の為のものだったが、母親は息子が小児性愛だと勘違いしてしまう。
ベン兄と麻薬キメキメ彼女は幼女いたずらのせいで警察に捕まるのを恐れ、家の荷物を取り町を出ることに。
そこで、あの事件が起こってしまう。
あらすじ:真相
人生に悲観した母親は自殺を決意した人を殺し、保険金を手に入れさせてくれるという仕事の男と会う。自殺請負人といえばいいか。
そして子供たちのために自分を犠牲にすると決める。
その決行日が、実は事件の夜だった。
自殺請負人は母を殺すが、その隣の子供部屋ではベン兄と麻薬キメキメ彼女が荷物をまとめていた。そこに入って来たのはベンの妹であり、主人公リビーの姉だった。
麻薬キメキメ彼女はその妹が気に入らず殺してしまう。
驚いた他の妹が母親に助けを求めて部屋を出るが、ちょうど自殺請負人と出会ってしまい殺される。
銃声に何か変だと思ったベン兄は、血まみれの母親と妹、そして彼女に首を絞められて死んだ二番目の妹に涙する。
主人公であるリビーは銃声や母親の叫び声で外の物置に逃げていた。
ベンは彼女のお腹にいる子供を守るために、殺人犯として捕まることにしたのだった。
あらすじ:真実を知ったリビー
真実を知った大人リビーは、子供を産んだ兄の彼女に殺されかけるがなんとか逃げ切る。彼女は警察に捕まるが、子供は行方をくらます。
そのころベン兄は釈放される。
真実を知り受け入れたリビーは、心安らかに本当の人生を歩むことができるようになった。
おしまい。
感想
いやー、面白かったです!久しぶりにネタバレを読まずに見たミステリー映画です。
ミステリー慣れしている人は、真相や終わり方に納得しないかも。
予定調和すぎる、ご都合主義だ!とね。
中盤あたりで犯人に気づく人も少なくないでしょう。
でもそれを差し引いても面白かったですよ!
途中何度も時計を確認してしまいましたが、点が線になっていく感覚はたまりません。主人公リビーのいまと、回想シーンが入り混じり、登場人物の名前が飛び回るので誰が誰かわかりづらいですけどね。
真相も「えー??」という印象です。
彼女のお腹の子を守るために、偶然同時に起こった殺人事件の犯人として名乗りを上げる高校生って・・・。
麻薬キメキメ彼女は普通に捕まった方が、お腹の子も幸せだったんじゃないかなと思います。
偶然が同時に起こるし、兄ベンの行動は理論的ではない…。
謎が先に来てそれ以外の顛末はすべて後付けのような気さえします。
画面もたまに揺れたり、隠し撮りのような視点になったりと、ちょっと見にくい映画でしたね。
でも続きを早く見たい!!とドキドキする気持ちは、終盤になるにつれて膨らんでいきます。その体験ができただけでも、楽しめたといえるのでは無いでしょうか。
キャスト
あとね、主人公リビー演じるシャーリーズ・セロンがかっこいい!こんなボーイッシュな大人な服装が好きなので、「細いし美人だしかっこいいなー。こんな女性になりたいなー」と思っちゃいました。
クロエ・モレッツは ベン兄の彼女である麻薬キメキメ彼女の役で出演していました。牛をナイフでめった刺しにするシーンではかなり迫力がありましたね。
ベンを誘うシーンはセクシーでしたけど、でも、幼さの残るセクシーさでした。
そのくせどこか老けていて17歳には見えませんでしたし…。
クロエ・モレッツでなくても良かったと思います。
驚いたのはゾンビ恋愛映画『ウォーム・ボディーズ』のニコラス・ホルトが出演していたことです。特徴無い顔だなーと思っていましたが、意外と印象に残っていたようで。笑顔が可愛いかったです(^^)
まとめ
ゴーンガールとはまた違った、でも雰囲気暗いところが似ている映画でした。上質なミステリーとは言えませんが、次はどうなるんだろう、というドキドキと、ちょっぴり不気味な雰囲気が楽めました!
スリラーとは言いつつも怖いシーンもエロいシーンもなかったですよ!