人間の女性がオオカミと出会い、愛して愛して野生的になる物語。
サンダンス映画祭などで話題を呼んだ衝撃作です!!
見る人によっては吐き気、不快感、憂鬱になるでしょう。
モザイクはかかっていますが、お粗末なセックスシーンと脱糞シーンがあります。
というこで、このページでは「ワイルド 私の中の獣」のあらすじ、感想を紹介します
作品情報
タイトル | ワイルド 私の中の獣 |
原題 | WILD |
上映時間 | 97分 |
公開年 | 2016年 |
ワイルド 私の中の獣のあらすじ
職場と自宅を往復するだけの単調な日々を送るアニアは、住んでいるマンションの前にある森で1匹の狼に出会う。
その野性に心を奪われた彼女は、狼を捕まえマンションの自室に連れ込む。
暴れる狼に初めは危険を感じるものの、心を通わせるうちに、いつしか狼を愛し始める。生肉をむさぼり、着るものに執着せず、仕事にもボサボサの髪で行っちゃう。
アニアのことが好きな上司は、その気持ちをうまく伝えられずにいた。
しかしどこか様子のおかしいアニアに気づく。彼女の祖父が病気なのでそのせいかと思うが実は違う。
アニアは自宅マンションで狼との暮らしを満喫する。
裸で身体を寄せて、生きたウサギを狼にやって、股間を舐めさせたりする。
狼も彼女に懐いた様で襲ったりはしない。
野生化するアニアは仕事を辞めると上司に告げ、本能の赴くままに仕事場のデスクで上司とセックスをする。
上司が帰るとそのデスクに脱糞し、火をつける。
燃える炎を残してアニアはマンションに帰るが、異臭がする、警察を呼ぶと大家に言われてしまう。
仕方なくアニアは屋上に狼を引っ張って、二匹で夜を明かす。
アニアが気がかりな上司が彼女の部屋を訪れると、ウサギの死体や糞に気分を悪くする。だが屋上にアニアが居ると知り階段を上る。
ワイルド 私の中の獣のラスト
上司はアニアと狼に驚くが、「君が好きだ、二人で暮らそう。犬小屋もつくる」と告白する。
しかし狼は上司の首にかみつく。
息絶えだえの上司を屋上に残して、アニアは狼と共にマンションから逃げて、だれも居ない砂漠のような荒野にたどり着く。
どぶの水を飲んで、ネズミを食べて、四つん這いで歩くアニアは青空を見上げる。
そしてアニアは幸せを嚙みしめるかのように、声を上げて笑うのだった。
ワイルド 私の中の獣の感想
なんじゃこりゃ。
予告編はとても面白そうで期待してみたのですが、ヨーロッパ映画らしく間の長いこと長いこと・・・。
そのシーンいる?の連続で眠くなりましたよ。
題材はとても面白いです。
狼×人間なんてマンガみたいですね。好きですよ。
でもそこは重要じゃありません。
人間からの解放、野生に戻ること、本能が本作「ワイルド私の中の獣」のテーマです。たぶん。
狼との出会い、生活はきっかけに過ぎないってことですね。
アニアは狼に魅せられて、追い求め、最終的に獣になってしまいます。
泥水をがぶ飲みして、狼とぺろぺろして、ネズミをむさぼって。
美しいとはいえない映像が続きます。むしろ積極的に下品です。
でもそれがきっと野生ってやつです。
食べて寝て、食べて寝てを繰り返す。
仕事、家族、友情なんて考えずに、ただ生きることに徹する。
ぱっとしない人生を送っていたアニアがたどり着いた先は、人生の煩わしさとは無縁の場所です。
だからこそ彼女はラストに屈託のない笑顔を見せたのだと思います。
公式サイトは「究極の純愛映画」とアピールしています。まあ確かに打算や妥協ではなく、見返りのない愛がアニアと狼の間にはあります。
でも純愛映画としてアピールされる映画ではないように思います。
問題のシーン!女優には脱帽
オオカミがアニアの股間を舐めるシーンと脱糞シーンが衝撃でしたね。
噂には聞いていましたが、まさかそんなにダイレクトにしちゃうとは。
女優さんの演技には脱帽です。
見ていて愉快なシーンではありません。
上司とアニアのセックスシーンもモザイクがかかっていますが、官能的でも美しくもなく、本当にただの本能に従った処理セックスって感じです。
だからこそ野性味が溢れているなあ、と感じるのでしょうけど。
野生=本能の赴くままに、考えずに行動する、という事なのかな。
だとすれば人間を脱し、何かに成ったアニアは野生そのものと言えるでしょう。
人間であることから解放されたんだな、羨ましいなとは微塵も思いませんけど。
ネズミを生で食べて死んじゃったとしても、アニアは幸せなんでしょうね、きっと。
キャスト
監督:ニコレッテ・クレビッツ
リリト・シュタンゲンベルク
ゲオルク・フリードリヒ
ザスキア・ローゼンダール
まとめ
アニアは野生になったけど、終始大人しい狼からは野性味が感じられない…。
「ワイルド私の中の獣」は、暇でアブノーマル映画に興味があって、でも明るいポップな映画は嫌だ、という方にのみお勧めできる映画です