原題:The Big Lebowski 公開:1998年 上映時間:117分
映画「ファーゴ」のコーエン兄弟がおくる、カルト的映画!
ジャンルはシュールコメディでしょうか。 無職のボウリング好きおっさんが、誘拐事件に巻き込まれるという話です。
1分に2回以上ファックと吐く主人公とその友人たちの物語です。まあまあヤバイ映画ですね。でも下品さはありません。
アメリカでは深夜に見る映画といえばコレ!らしいです。
ビッグリボウスキのあらすじ
無職で気ままに暮らす“デュード”こと、ジャフ・リボウスキ。
彼の家に突然、2人のチンピラがやって来る。女房の借金を返せと怒鳴るチンピラに、全く身に覚えがなく呆然とするデュード。しかもチンピラの一人が、部屋をいい感じにしていた絨毯にしょんべんをまき散らす。
その後デュードは、同姓同名の大金持ちと間違えられたと気づき、金持ちリボウスキの屋敷へ行く。絨毯を弁償してもらうためだ。
しかし金持ちリボウスキは取り合ってくれない。
デュードは勝手に屋敷の絨毯を盗んでよしとする。
友人二人とボウリング大会のために日々練習をするデュード、再び平穏が訪れようとしていたがそう上手くはいかない。
デュードは金持ちリボウスキに呼び出されてしまう。
なんと金持ちリボウスキの若妻が誘拐にあったのだ!誘拐犯は身代金100万ドルを要求してきた。
金持ちリボウスキは無職のデュードに2万ドルで身代金の配達を頼む。
楽な仕事だぜ、とデュードは透明サンダルと短パンでブリーフケースを受け取る。そこに友人の一人ウォルターが合流し、2人で受け渡し場所に行くことに。
だが道中ウォルターが言う。
「その100万ドルは俺たちでもらい、誘拐犯には俺のパンツが入った偽のブリーフケースを渡そう!」
「そんなことをしたら奥さんが殺されるぞ!ファッキン、くそ野郎が!」
デュードの制止を振り切って、ウォルターは偽のブリーフケースを渡してしまう。
アア大変なことになったとデュードたちはいつものボウリング場へ向かった。
どうすればいいのか、そもそも誘拐なんて無くて若妻の狂言なのではないか。借金まみれの女みたいだし、そうだきっとこれは狂言誘拐だ。
なんて言い合い、ボウリング後に駐車場へ向かえば100万ドルの入った車が忽然と消えていた。盗まれたのだ。
金持ちリボウスキの娘モード登場!
もうどうにでもなれと思っていると、金持ちリボウスキの娘モードがデュードを訪ねる。身代金は父のお金ではなく慈善団体のお金だから取り戻してほしい。
デュードは金欲しさに娘モードの願いを聞く。
だが金持ちリボウスキには金を猫ばばしたとばれていた。
デュードはこれは狂言誘拐だと言うが、金持ちリボウスキにもとには切断された小指が届いていた。
妻を見つけなければさらに大変なことになるぞ!
脅されたデュードだが朗報が待っていた。なんと盗まれた車が見つかったのだ!ホームレスのトイレになっていた車にブリーフケースは無かったが、手掛かりとなる学校の宿題の紙が落ちていた。
宿題から車を盗んだのは近くに住む子供だと知り、デュードとウォルターはその子供を訪ねる。
だが子供は金のありかを吐かない。
家に帰れば金持ちリボウスキの娘モードが待っていた。
セックスしてと迫るモード。だが事が終わると身体を丸めて揺らしている。
「なにしてるの?」 「妊娠しやすい態勢になってるの」
「はあ!?ファックファック」
だがモードは言う。子育てに無関心な父親が欲しい、子供は私が育てるから気にしないでと。
金持ちリボウスキの若妻
モードと寝たあと外に出ると、剥げ頭の探偵がデュードを尋ねる。
ハゲも金持ちリボウスキの若妻を探しているらしい。なんと彼女は田舎を抜け出した家出娘だというのだ。
デュードは気づく。
元からブリーフケースにはお金なんて入っていない。
慈善団体から借りた100万ドルはそのまま金持ちリボウスキの懐に入ったのだ。
若妻はやっかい者だし、死んでも構わない。もし死んでもデュードのせいにすればいいと、リボウスキは考えていた。
デュードの推理を裏付けるかのように、屋敷にはリボウスキの妻が戻っていたただ。友人の家に遊びに行っていただけどとか。
怒ったウォルターはリボウスキを投げる。
しかし結局ブリーフケースは見つからなかった…。
ビッグリボウスキのラスト
元のボウリング三昧に戻ると、3人組の男がデュードとその友人二人を襲撃する。
「リボウスキの妻を返してほしくば金をよこせ!」
「ファック!彼女はもう屋敷にいる!人質あっての身代金だぞ!」
「え?そうなの…?だったら有り金寄越せ!こっちは彼女の小指を切断したんだぞ」
わけのわからない闘争に発展するが、退役軍人のウォルターが撃退してくれる。
しかし犠牲もあった。
デュードの友人が心臓まひで死んでしまったのだ。
残されたデュードとウォルターは友人の遺灰を太平洋に巻いて、またボウリング三昧の生活に戻るのだった。
ビッグリボウスキの感想
あらすじを読むとミステリーっぽい印象を持ちますね。
でも違います。誰がブリーフケースを持っているのかは、あまり重要じゃない気がします。
大事なのはデュードのキャラクターと友人たち、それを取り巻く人々です。
登場人物全員が個性的で、でも現実に居そうで、見ていて愉快です。
ファックファック言うデュードは自然体で流れるままに生きて、でも決して死なないタフさがあり。
クレイジーなウォルターはいつも事態を複雑にしてしまう。
最後に死んだドニーも大人しいのに話に首を突っ込みたがるやつで。
なんだこいつらと目が離せません!
特に私が好きなのは、金持ちリボウスキの秘書です。
フィリップ・シーモア・ホフマンが演じています。最高に可愛いです。
ポチャ度も低めで、笑顔が可愛くて、やはり演技が最高にうまい!
登場シーンは少ないですが、彼の笑顔なしでは本作ビッグリボウスキは成り立たないでしょう。
それからデュードのボウリングライバル、ジーザスも最高です。少年愛者で露出狂なジーザスの動きが笑えます。
演じるのはジョン・タトゥ―ロ。 この役者さんこういう役ばっかりだなあ。
2017年公開のトランスフォーマーでもノリノリな踊りを見せていたし。顔も全然変わらない。この人が登場するだけで、なぜか笑ってしまいます^^
キャラクター以外は面白くないのかと思う方も居るかもしれませんが、そんなことはありません!
深夜映画に相応しいシュールさが、笑いのツボを押しまくります。
裸の女がトランポリンではねたり、意味不明な一人劇を見せられたり、つまらない人にはつまらない、しかもファックファック言いまくるので不愉快な映画でしょう。
でも好きな人は神格化するほど好きになれる映画です。
ちなみに私は大好きです。90年代の音楽とロサンゼルス、ぐうたらだけど好感が持てるデュード。どうなるの?とひきつける物語。すべてのバランスがうまい具合に混ざっています。
そう、デュードの好きなお酒ホワイトルシアンのように!
なんだか良いことがありそうな深夜に鑑賞すると、良い眠りにつけるかもしれない、もしくは朝まで起きちゃうかもしれない。
ビッグリボウスキはそんな映画です!
まとめ
ホテルカリフォルニアとラクリモーサが劇中で流れた時、ああ、これは最高に素晴らしい映画だ大好きだ!と思いました。