ポーラ・ホーキンズの小説を基にしたミステリー「ガール・オンザ・トレイン」
通勤電車の窓から人妻の不倫現場を目撃したのを機に、殺人事件に巻き込まれる女性の姿を追う。
ミステリー好きなら結末を予想できますが、だからこそ胸をほっとなでおろしました。時間も105分と短いですし、展開ももたついてないのでさくっと鑑賞できますよ!
映画情報
タイトル:ガール・オンザ・トレイン
原題:The Girl on the Train
公開:2016年
上映時間:105分 PG12
あらすじ
夫トムと離婚し、一人深い悲しみに沈むレイチェル。夫トムはレイチェルと住んでいた家に住み続け、新しい女と結婚し、子供もいる。
そんな彼女を慰めるのが、家の近所に住む他人夫婦の仲むつまじい姿だった。
通勤電車の窓から仲良し夫婦を眺めてはトムと過ごした日々を思い出す彼女だったが、その夫婦の妻が不倫にふけっている現場を目撃する。
次の日レイチェルは電車を降りて彼らの様子を確かめようとするが、不意に記憶を失ってしまう。
やがて自分の部屋で大けがを負った状態で目を覚ましたレイチェルは、その人妻が死体で発見されたのをテレビで知る……。
レイチェルは危険な女?
警察はアリバイのないレイチェルを疑う。しかもレイチェルはアルコール中毒者で、元夫の新妻にちょっかいを出していた。
思えば昔から粗暴行為を繰り返していたし…。
レイチェルは自分が犯人なのか、それとも真犯人が居るのか知るために捜査を開始する。彼女は無職だから時間だけはあるのだ。
レイチェルは死んだ女の夫スコットに会う。
のぞき見していた時は仲のいい夫婦だったけれど、接してみればそんなことは無かった。子供を望んでいたスコットは自分の都合のいいときに妻を抱いていたのだ。
レイチェルは素直に「あなたの死んだ奥さんは不倫していたわよ」と告げる。
夫スコットは激怒し、思い当たる節があると言う。
それは死んだ妻の精神科医だ。
精神科医と暴力的なスコットは二人とも警察に事情聴取されるが、証拠不十分で釈放。捜査はまた振出しに戻る。
警察はアリバイのないレイチェルが犯人だと決めつける。あとは証拠さえ出れば…。
主人公レイチェルの元夫トム
場面が変わって、レイチェルの元夫であるトムの再婚相手に話は移る。
名前はアナ。めちゃ可愛い娘がいて、アナは娘のために生きているといっても過言ではない。
二人は略奪愛のすえに結ばれた。
そう、言ってみればレイチェルは浮気をされた上に捨てられたのだ。
アナはそんなレイチェルの影におびえていた。無言電話は鳴りやまないし…。
しかし夫のトムはレイチェルなんて放って置けと言う。
あいつは可哀そうな女なんだと。
まるでレイチェルをまだ愛しているかのような発言に、アナは不安になり夫トムの携帯を見てしまう。
しかしそれは夫の携帯ではなく、殺された女性の携帯電話だった。
明かされる真実
場面戻ってレイチェルの話。
レイチェルはアルコール依存症で、お酒が無いといろんなことに耐えられない。
しかしお酒のせいで酷いけがをしたのも事実だ。
殺人事件を追っていくうちに自分を見つめ直したレイチェルは、元夫トムの上司と再会する。パーティで酷く酔ってしまったレイチェルはその上司に酷いことを言ったのだ。
あの時はごめんなさいと謝るレイチェルに、上司は言う。
「あれは君の夫が悪い、君の方は大丈夫なの?いつも心配していたわ」と。
あれれ、何かがおかしいぞと思うレイチェルは気づく。
君はお酒を飲んで暴れまわったと夫は言っていたが、私は暴れてなんかいないと。
確かにお酒は飲むし手離せないけれど、誰かを傷つけたことは無い。
むしろ暴力を振るっていたのは元夫トムの方だ。
そう、元夫トムはレイチェルにあることないことを吹き込んで、彼女をみじめな存在にし、暴力を振るっていたのだ。
トムの本当の姿に気づいたレイチェルは、アナとその赤ん坊が危ないと思い、その家へ向かう。
ラスト
アナとトムの家に突撃したレイチェル。
運がいいことにトムは不在だった。
トムは危険な男だとレイチェルは告げるが、アナは戸惑いと不安でいっぱい過ぎてそれどころじゃない。
そこへトムが帰宅。
トムはレイチェルにお酒をぶっかけ殴り倒す。
本性を現したトムに現妻アナは怯え、赤ちゃんを抱きかかえて言う。
「死んだ女性とあなたは浮気をしていた。彼女だけじゃない、あなたはベビーシッターとも寝たでしょ!」
「お前が子育てで相手してくれないからだ!」
そこで女性が殺された回想シーンに場面が移る。
死んだ女性メガンはトムと浮気をしていた。元より彼女はセックスで心を満たす人だった。それでも寂しい人生を送っていた彼女は、トムの子供を妊娠する。
森の中でセックスをしたあと、そのことを告げるとトムは一言「降ろせ」と返す。子供ならもういると。
メガンは怒り、トムに向かって叫ぶ。
「不妊治療がうまくいかなかったレイチェルの代わりにアナを誘って、アナが子育てで相手できなくなったら私を誘うのね、最低だわ!あなたなんて女が居なければ不能なのよ!!」
「うるせえ!!」
トムはメガンを突き飛ばし、石で顔をぐちゃぐちゃに潰してしまう…。
場面はまた今へと戻る。
恐怖の男トムに怯えるレイチェル。トムは怒りに狂い彼女の首を締めるが、レイチェルは喉元にワインオープナーをぶっさして反撃する!
最後は現妻であるアナがワインオープナーをくるくる回しとどめを指すのだった。
二人は警察に捕まるが、正当防衛を主張。
レイチェルはアナの証言もあり釈放され、自分を取り戻すのだった。
感想
イヤー、ミステリーを文章にするのは難しいですね。
ちゃんとまとめられた気がしません…。
ストーリー自体は普通に面白かったです!!
アル中の女性に殺人事件。犯人は誰なのか…?もしかして主人公の女性が??
ハラハラドキドキしっぱなしでした。
途中でトムが浮気性と知り、ああこいつが犯人だなと気づいたのですが予想通りの展開でむしろほっとしました。
主人公のレイチェルは悪い人じゃなかったんですね(^^)
じゃないと浮かばれないですよー…。
トムはとんだサイコ野郎ですよ。
最後ワインオープナーでトムを殺すのも良い結末だと思います!
アル中のレイチェルがお酒の道具でトムと決別するなんて、いい脚本ですよ。
途中電車の風景シーンが長かったり、終始どんより暗い雰囲気が漂っているので、見る人によっては疲れるかもしれません。
しかしミステリーだけでなく、子供や結婚、人生の観点から見ても本映画「ガール・オン・ザ・トレイン」は面白いのではないでしょうか^^
原作小説
ガールオンザトレインの原作小説本は、米ニューヨークタイムズベストセラーにて21週No.1、英サンデータイムズベストセラーにて30週No.1という驚異的な記録をうち立てました。
キャスト
エミリー・ブラント プラダを着た悪魔の先輩秘書さんです。本作では悲壮感たっぷりな女性を見事に演じ切っています。
レベッカ・ファーガソン
ヘイリー・ベネット
ジャスティン・セロー
ルーク・エヴァンス
まとめ
衝撃の結末!ってわけじゃないけど、だからこそ良かったミステリー映画。
それが「ガール・オン・ザ・トレイン」です!